Home! Sweet Home 邦題:埴生の宿

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Home! Sweet Homeはイングランド民謡として親しまれていて、日本においては『埴生の宿』の題名でも有名です。
元々は1823年初演のオペラ『ミラノの乙女クラリ』の、オープニングで主人公クラリによって歌われるアリアです。
宮殿暮らしをすることになったクラリが、貧しくとも満ち足りていた故郷の家を懐かしむという内容です。

作曲

イングランドの作曲家 ヘンリー・ローリー・ビショップ(Henry Rowley Bishop,1786-1855)が、民謡から着想を得て1823年に作曲しました。
イタリア(シチリア)の民謡から着想を得て作曲したと言われています。

作詞

原曲の作詞者はアメリカのジョン・ハワード・ペイン (John Howard Payne,1791-1852)です。
日本語の『埴生の宿』は里見義(1824-1886)による作詞で、『中等唱歌集』(1889年)の中の一曲として発表されました。

歌詞

’Mid pleasures and palaces though we may roam,
Be it ever so humble, There’s no place like home.
A charm from the skies Seems to hallow us there,
Which seek thro’ the world, is ne’er met with elsewhere.
Home, home, sweet sweet home,
There’s no place like home, there’s no place like home.

I gaze on the moon as I tread the drear wild,
And feel that my mother now thinks of her child;
As she looks on that moon from our own cottage door,
Thro’ the woodbine whose fragrance shall cheer me no more.
Home, home, sweet sweet home;
There’s no place like home, there’s no place like home.

An exile from home, splendor dazzles in vain,
Oh, give me my lowly thatched cottage again;
The birds singing gaily, that came at my call:
Give me them and that peace of mind, dearer than all.
Home, home, sweet sweet home,
There’s no place like home, there’s no place like home.

日本語歌詞

埴生の宿も わが宿
玉のよそひ うらやまじ
のどかなりや 春のそら
花はあるじ 鳥は友
おーわがやどよ 楽しともたのもしや

ふみよむ窓も わがまど
瑠璃の床も うらやまじ
きよらなりや 秋の夜は
月はあるじ むしは友
おーわが窓よ 楽しともたのもしや

管理人コメント

『Home! Sweet Home!』がオペラのアリアだとは知りませんでした。
そう思いながら英語で歌ってみると、確かにオペラの気分になります。
オペラを見たことが無いのでイメージが貧相ですが、アルプスの少女ハイジがクララの屋敷で暮らすようになって、おじいさんと暮らしたアルムの山小屋を思い出す、そんなシーンが重なってます(これは管理人が勝手に思っているだけです)。
邦題の『埴生の宿』ですが、『埴生の宿』の意味は『貧しい粗末な家』になります。
どのくらい粗末な家なのかと言うと、『埴』が粘土の事なので、土が剥き出しのままの家ということですね。
『玉の装い』や『瑠璃の床』の御殿よりも、生まれ育った家が良いんだと歌っています。

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