Romance anónimo 名前のないロマンス(愛のロマンス、禁じられた遊び)

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Romance anónimo(名前のないロマンス)はスペインの民謡として知られていますが、その生い立ちが複雑なために『愛のロマンス』であったり『禁じられた遊び』などと呼ばれています。
フランス映画『禁じられた遊び』のテーマ曲です、という紹介が一番頷いてもらえるのではないでしょうか。
クラシックギターの名曲であり、ギターを弾く人は一度はトライすると言われるほどに有名な曲です。
19世紀後半のスペインの音楽や、南米のパーラーミュージックの音楽スタイルです。

作曲

作曲者について、はっきりとは分かっていません。
1913年にスペインのギタリストであるアントニオ・ルビーラ(Antonio Rubira)により出版された、ギターのための練習曲『エチュード』が原曲であると言われています。
1931年にスペインのギタリストであるダニエル・フォルテア(Daniel Fortea,1878–1953)により『作者不詳のロマンス』が出版されました。
1941年に公開されたアメリカ映画『血と砂』の中で使われたのが、スペインのギタリストであるビセンテ・ゴメス(Vicente Gómez1911–2001)によって出版された『愛のロマンス』、彼は映画の中で演奏もしています。
1952年に公開されたフランス映画『禁じられた遊び』のテーマ曲として編曲・演奏をしたのは、やはりスペインのギタリストであるナルシソ・イエペス(Narciso Yepes,1927—1997)で、これにより『禁じられた遊び』が曲のタイトルとして扱われるようになりました。

管理人コメント

やはり『禁じられた遊び』のイメージが強いですね。
管理人も子供の頃にギターでチャレンジした覚えがあります。
映画『禁じられた遊び』では、戦争の為に両親を亡くした幼い少女ポーレットが、少年ミシェルと一緒に小さな動物のお墓を作るという秘密の遊びに夢中になります。
最終的に孤児院に預けられることになったポーレットが、雑踏の中を『ミシェル』と叫びながら歩き出すシーンが印象的です。
この映画をきっかけに『愛のロマンス』が大ヒットしました。

YouTube 動画

ナルシソ・イエペスの演奏です。