Vergin, tutto amor
愛に満ちた処女よ

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『Vergin, tutto amor 愛に満ちた処女よ』はフランチェスコ・ドゥランテが作曲したイタリアの歌です。
教会音楽を多く作ったフランチェスコ・ドゥランテらしく、題名の『愛に満ちた処女よ』は聖母マリアのことで、聖母マリアに対する「Preghiera 祈り」の曲です。
この歌は、マリアへの哀れみと許しを請う内容で、甘美で情熱的な情感に満ちています。

作曲

作曲者はイタリアの作曲家であったフランチェスコ・ドゥランテ(Francesco Durante, 1684–1755)です。
バロック時代の後期に活躍したナポリ楽派の作曲家であり、その作品は教会音楽が最も知られています。
音楽教師としても非常に重要な人物で、ジョヴァンニ・パイジエッロなどのナポリ楽派で活躍した多くの優れた作曲家を育てました。
ナポリ楽派は17世紀末から18世紀にかけてオペラに新様式を確立させていった作曲家たちのことで,活動の中心地がイタリア南部のナポリであったためにナポリ楽派と呼ばれています。

作詞

作詞者は分かりません。

歌詞(イタリア語)

Vergin, tutto amor,
o madre di bontade,
o madre pia, madre pia,
ascolta, dolce Maria,
la voce del peccator.
Il pianto suo ti muova,
giungano a te i suoi lamenti,
suo duol, suoi tristi accenti,
senti pietoso quel tuo cor.
O madre di bontade,
Vergin, tutto amor.

管理人コメント

歌詞は別バージョンもあるようです。
バロックの調べを感じる曲ですね。
作曲者のドゥランテは、歴史に名を連ねる偉大な作曲家ではないかもしれませんが、その時代の音楽に貢献した人物の一人なのでしょう。

YouTube 動画

Sarah Zahn の演奏です。