Ah! Fuyez douce image
消え去れ、優しい幻影よ

< オペラのアリア

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『Ah! Fuyez douce image 消え去れ、優しい幻影よ』は1884年に初演されたジュール・マスネのオペラ『Manon マノン』の中のアリアです。

オペラ『マノン』

老貴族のギヨーと友人の貴族ブレティニーが夕食を待つ宿屋の中庭に、従妹の到着を待つレスコーの姿があり、間もなく馬車が到着して、修道院へ向かう旅の途中の従妹のマノンが現れます。
マノンの美しさに早速ギヨーが声を掛けますがレスコーにより阻まれ、今度は故郷へ帰る途中の騎士デ・グリューが彼女を見初めて近付きます。

アリア『消え去れ、優しい幻影よ』

第三幕 サン・シュルピス大聖堂、マノンとパリでの貧しくも愛情に満ちた生活を始めたデ・グリュー、しかしマノンは贅沢な生活の誘惑に勝てずにデ・グリューを裏切ります。
残されたデ・グリューは信仰に身を捧げようと神学校に身を置き、マノンへの思いを断ち切ろうと歌います。

作曲

作曲者はフランスの作曲家のジュール・マスネ(Jules Émile Frédéric Massenet, 1842–1912)です。
彼は30曲以上のオペラを作曲したことで知られていて、最も頻繁に上演されているのは『マノン』と『ウェルテル』です。

台本

台本はフランスの劇作家でオペラ台本作家のアンリ・メイヤック(Henri Meilhac, 1830–1897)と、同じくフランスの劇作家でオペラ台本作家のフィリップ・ジル(Philippe Emile François Gille, 1831–1901)により書かれました。

歌詞(フランス語)

Ah! fuyez, douce image, à mon âme trop chère;
respectez un repos cruellement gagné,
et songez si j'ai bu dans une voupe amère.
que mon cœur l'emplirait de ce qu'il a saigné!
Ah! fuyez! fuyez! loin de moi!
Que m'importe la vie et ce semblant de gloire?
Je ne veux que chasser du fond de ma mémoire...
Un nom maudit! … ce nom … qui m'obsède, et pourquoi?

J'y vais!... Mon Dieu!
De votre flamme
purifiez mon âme...
Et dissipez à sa lueur
l'ombre qui passe encor dans le fond de mon cœur!...
Ah! fuyez, douce image, à mon âme trop chère!
Ah fuyez! fuyez! loin de moi!
Il sort.

管理人コメント

美しさの際立つテノールのアリアです。
神学校に身を置いてもなおマノンの事が頭から離れない、それだけ魅力的な女性だったのでしょうね。

YouTube 動画

Liparit Avetisyan の演奏です。