Donna non vidi mai 見たこともない美人

< オペラのアリア

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『Donna non vidi mai 見たこともない美人』は1893年に初演されたジャコモ・プッチーニのオペラ『Manon Lescaut マノン・レスコー』の中のアリアです。
オペラ『マノン・レスコー』は、学生と娘たちが集まり騒いでいる広場に兄と共に現れた美女マノン・レスコー、彼女は父の遺言で修道院に行くことが決まっていました。
そんなマノンを見た騎士のデ・グリューは彼女に一目ぼれしますが、年老いた会計総監ジェロンテもまた彼女を見初めてマノンの誘拐を企てます。

アリア『見たこともない美人』は、現れたマノンの美しさを学生たちが称賛する中で、デ・グリューもまた彼女に夢中になり、気持ちをそのままに歌います。

作曲

作曲者はイタリアの作曲家、ジャコモ・プッチーニ(Giacomo Puccini, 1858–1924)です。
彼は主にオペラの作曲家として知られ、『ラ・ボエーム』『トスカ』『蝶々夫人』『トゥーランドット』など、最も頻繁に上演され録音されている名作オペラを残しています。

台本

台本の制作は難航し、ルッジェロ・レオンカヴァッロ、マルコ・プラーガ、ドメニコ・オリヴァ、ジュゼッペ・ジャコーザ、ルイージ・イッリカ、さらにジュリオ・リコルディとプッチーニ自身も協力して書き進められました。
最終的にはイタリアの詩人、劇作家、台本作家のジュゼッペ・ジャコーザ(Giuseppe Giacosa, 1847–1906)と、イタリアの台本作家のルイジ・イッリカ(Luigi Illica, 1857–1919)により台本が完成されました。

歌詞(イタリア語)

Donna non vidi mai, simile a questa!
A dirle: "io t'amo,"
a nuova vita l'alma mia si desta.
"Manon Lescaut mi chiamo"
Come queste parole profumate,
mi vagan nello spirto.
e ascose fibre vanno a carezzare.
O sussurro gentil,
deh, non cessar!

管理人コメント

とても美しいアリアで、多くの偉大なテノールが歌ってますね。
このアリアはオペラの初めの方で歌われて、この後ストーリー的には悲劇へと向かっていきますが、美しいアリアで観客の心を掴んでこその悲劇なんでしょうね。

YouTube 動画

Vincenzo Costanzo の演奏です。