Höre mit Sinn, was ich dir sage!
わたしのいうことをよく聞いて

< オペラのアリア

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概要

『Höre mit Sinn, was ich dir sage! わたしのいうことをよく聞いて』は1876年に初演されたリヒャルト・ワーグナーのオペラ『Götterdämmerung 神々の黄昏』の中のアリアです。

オペラ『神々の黄昏』

このオペラは『Der Ring des Nibelungen ニーベルングの指環』四部作、
 序夜 『ラインの黄金』
 第1日『ワルキューレ』
 第2日『ジークフリート』
 第3日『神々の黄昏』
の4番目になり、それぞれに独立して上演できますが、全てを通して上演すると約15時間を要する長大な物語です。

神々の長ヴォータンと人間の女の間に生まれたジークムントとジークリンデを両親とするジークフリートは、ヴォータンの娘にしてワルキューレであったブリュンヒルデを妻として、あらゆる知識をブリュンヒルデから得て真の英雄となります。
ジークフリートはニーベルングの指環をブリュンヒルデに与えて、新たな勲を求めて旅立ちます。
一方で、ギービヒ家のグンターとハーゲン兄弟は、家の名声を高めるためにブリュンヒルデをグンターの妻とし、英雄ジークフリートを妹グートルーネの夫にしようと画策します。

アリア『わたしのいうことをよく聞いて』

第一幕 岩山、ブリュンヒルデのもとへワルキューレのヴァルトラウテが現れて、神々の危機を訴えて、ブリュンヒルデの持つ呪われたニーベルングの指環をラインの娘たちに返すよう歌います。

作曲

作曲者はドイツの作曲家、演出家、随筆家、指揮者のリヒャルト・ワーグナー(Wilhelm Richard Wagner, 1813–1883)です。
彼は主にオペラ作品でその名を知られ、作曲だけでなく、ほとんどの台本を彼が単独で執筆しました。
またレチタティーヴォやアリアなどが独立して演奏されてきた従来のオペラを、途切れのない一つの音楽作品へと発展させ、詩的、視覚的、音楽的、そして劇的芸術を統合し、音楽をドラマに従属させるという独自の「総合芸術作品」構想によってオペラに革命をもたらしました。

台本

台本もリヒャルト・ワーグナーにより書かれました。

歌詞(ドイツ語)

Höre mit Sinn, was ich dir sage!
Seit er von dir geschieden,
zur Schlacht nicht mehr schickte uns Wotan;
irr und ratlos ritten wir ängstlich zu Heer;
Walhalls mutige Helden mied Walvater.
Einsam zu Ross, ohne Ruh' noch Rast,
durchschweift er als Wandrer die Welt.
Jüngst kehrte er heim;
in der Hand hielt er seines Speeres Splitter:
die hatte ein Held ihm geschlagen.
Mit stummem Wink Walhalls Edle
wies er zum Forst, die Weltesche zu fällen.
Des Stammes Scheite hiess er sie schichten
zu ragendem Hauf rings um der Seligen Saal.
Der Götter Rat liess er berufen;
den Hochsitz nahm heilig er ein:
ihm zu Seiten hiess er die Bangen sich setzen,
in Ring und Reih' die Hall' erfüllen die Helden.
So sitzt er, sagt kein Wort,
auf hehrem Sitze stumm und ernst,
des Speeres Splitter fest in der Faust;
Holdas Äpfel rührt er nicht an.
Staunen und Bangen binden starr die Götter.
Seine Raben beide sandt' er auf Reise:
kehrten die einst mit guter Kunde zurück,
dann noch einmal - zum letztenmal -
lächelte ewig der Gott.
Seine Knie umwindend, liegen wir Walküren;
blind bleibt er den flehenden Blicken;
uns alle verzehrt Zagen und endlose Angst.
An seine Brust presst' ich mich weinend:
da brach sich sein Blick -
er gedachte, Brünnhilde, dein'!
Tief seufzt' er auf, schloss das Auge,
und wie im Traume
raunt' er das Wort:
"Des tiefen Rheines Töchtern
gäbe den Ring sie wieder zurück,
von des Fluches Last
erlöst wär' Gott und Welt!"
Da sann ich nach: von seiner Seite
durch stumme Reihen stahl ich mich fort;
in heimlicher Hast bestieg ich mein Ross
und ritt im Sturme zu dir.
Dich, o Schwester, beschwör' ich nun:
was du vermagst, vollend' es dein Mut!
Ende der Ewigen Qual!

日本語訳

私の言う事をよく聞きなさい!
お前と別れてから
ヴォータンはもはや我らを戦いへと遣わさなくなった
当惑し、途方に暮れ、我らはおどおどと馬に乗って群れるだけ
ワルハラの勇敢な英雄たちをヴォータンは避け
ただ一人馬に乗り、安らぎも休息もなく
放浪者として世界を彷徨っている
つい先日に家に帰ってくると
その手には槍の破片が握られていた
一人の英雄がそれを打ち砕いた
彼は無言でワルハラの貴人たちに合図した
森へ行きトネリコ(世界樹)を切り倒せと
その幹を薪にして積み上げよと命じ
聖堂の周りに高々と積ませた
彼は神々の評議会を招集し
厳粛に彼は高座に着いた
心配する者たちを傍らに座らせ
輪をなし列をなし、英雄たちが堂を満たした
彼はそのまま座り、一言も発することなく
高貴な座の上で、無言で深刻に
拳には槍の破片を固くにぎり
ホルダの林檎にも心を動かされない
神々は驚きと心配に囚われて動けない
彼が旅へと送り出した二羽のカラスが
ある日よい知らせを持って戻ってきて
その時だけは - 最後の一度で -
永久の神は微笑んだ
我らワルキューレは彼の膝をかこんで身を横たえ
懇願する眼差しも彼には見えないまま
我らは皆、恐れと終わりない不安に苛まれる
私が泣きながら彼の胸にすがると
彼の視線は動いた
彼はお前を思っていた、ブリュンヒルデよ
彼は深く溜め息をつき、その目を閉じて
そして夢の中のように
囁いた言葉は
「深きラインの娘たちに
再び指環を委ねれば
神も世界も
呪いの重荷から解放される」
私はこのことに思いを巡らせ、彼の傍らから離れると
静まり返った仲間の間を忍び出て
人目を忍んで、急いで私の馬に乗ると
嵐の中をお前のとろこに駆けてきた
おお姉妹よ、いま私は願う
お前に出来ること、その勇気で成し遂げよ!
この果てしない苦しみを終わらせろ!

管理人コメント

毅然とした、美しいアリアです。
ヴァルトラウテの願い虚しく、指環をジークフリートからの愛の証として大切にするブリュンヒルデは、それを手放すことができません。

YouTube 動画

Sarah Laulan の演奏です。