Il lacerato spirito
悲しい胸の思いは

< オペラのアリア

写真

概要

『Il lacerato spirito 悲しい胸の思いは』は1857年に初演されたジュゼッペ・ヴェルディのオペラ『Simon Boccanegra シモン・ボッカネグラ』の中のアリアです。

オペラ『シモン・ボッカネグラ』

14世紀半ばのイタリアはジェノヴァとその周辺、貴族のヤコポ・フィエスコの娘マリアは、平民のシモン・ボッカネグラとの間に子供が生まれますが、それが父フィエスコに知られて宮殿に閉じ込められてしまいます。
マリアとの結婚を認めて欲しいシモンは、総督選挙に立候補することを決意します。
ところが、この時すでにマリアは宮殿の中で病死していました。
25年の歳月が流れ、総督となたったシモンは、グリマルディ家の養女アメーリアが、幼くして行方不明となったマリアとの間の娘であることを知ります。

アリア『悲しい胸の思いは』

プロローグ、娘マリアがシモンの子供を産んだことに激怒して、マリアを宮殿の中に閉じ込めたフィエスコですが、マリアの病死に悲しみに暮れて歌います。

作曲

作曲者はイタリアの作曲家、ジュゼッペ・ヴェルディ(Giuseppe Fortunino Francesco Verdi, 1813–1901)です。
ヴェルディはオペラ王の異名を持ち、『ナブッコ』『リゴレット』『椿姫』『アイーダ』などの名作を残しています。

台本

台本はイタリアのオペラ台本作家フランチェスコ・マリア・ピアーヴェ(Francesco Maria Piave, 1810–1876)により書かれました。

歌詞(イタリア語)

A te l'estremo addio,
Palagio altero,
Freddo sepolcro dell'angiolo mio!
Nè a proteggerti valsi!
Oh maledetto! Oh vile seduttore!
E tu, Vergin, soffristi
Rapita a lei la verginal corona?
Ah! che dissi? Deliro!
Ah, mi perdona!

Il lacerato spirito del mesto genitore
Era serbato a strazio d'infamia e di dolore.
Il serto a lei de'martir pietoso il cielo diè...
Resa al fulgor degli angeli,
Prega, Maria, per me.

日本語訳

お前の最後の別れを告げる
誇り高い館に
私の天使の冷たい墓よ!
お前を守ることができなかった!
ああ、呪われた者! 卑劣な誘惑者!
聖母マリアよ
あなたは娘の純粋な冠が奪われたことで苦しみましたか?
ああ! 私は何を言っている? 狂ったか!
ああ、許してください!

悲しい親の引き裂かれた心には
汚名と悲しみの苦悩が待っていた
天は彼女に嘆かわしい殉教者の冠を与えた・・・
天使たちの輝きに返された
マリアよ、私のための祈りを

管理人コメント

深い悲しみのバスのアリアで、しっとりと美しいです。
シモン・ボッカネグラは実在した人物で、初代ジェノヴァ総督に就任しました。

YouTube 動画

Carlo Colombara の演奏です。