作曲
作曲者はロマン派時代のフランスの作曲家、ジョルジュ・ビゼー(Georges Bizet, 1838–1875)です。
若くして亡くなったビゼーは作曲家としてのキャリアも短かく、彼の代表作はオペラ『カルメン』です。
『Je crois entendre encore 耳に残る君の歌声』は1863年に初演されたジョルジュ・ビゼーのオペラ『Les pêcheurs de perles 真珠採り』の中のアリアです。
オペラ『真珠採り』は、真珠採りのズルガとその旧友ナディール、そして美しい巫女レイアの物語りで、かつてズルガとナディールは一人の美しい巫女に恋したのですが、その恋を捨てて互いに忠実であり続けると誓いました。
時を経てその巫女レイアが二人の前に再び現れたことで物語りが進みます。
アリア『Je crois entendre encore 耳に残る君の歌声』は『Romance de Nadir ナディールのロマンス』とも呼ばれ、巫女レイアとの再会でかつての恋を思い出したナディールが歌います。
作曲者はロマン派時代のフランスの作曲家、ジョルジュ・ビゼー(Georges Bizet, 1838–1875)です。
若くして亡くなったビゼーは作曲家としてのキャリアも短かく、彼の代表作はオペラ『カルメン』です。
台本はフランスの劇作家で台本作家のウジェーヌ・コルモン(Pierre-Étienne Piestre, Eugène Cormon, 1810–1903)と、フランスの台本作家のミシェル・カレ(Michel Carré, 1821–1872)により書かれました。
Je crois entendre encore,
Caché sous les palmiers,
Sa voix tendre et sonore
Comme un chant de ramier!
O nuit enchanteresse!
Divin ravissement!
O souvenir charmant!
Folle ivresse! doux rêve!
Aux clartés des étoiles,
Je crois encore la voir,
Entr'ouvrir ses longs voiles
Aux vents tièdes du soir!
O nuit enchanteresse!
Charmant souvenir!
ひたすらに美しく、柔らかく静かに語り続けるアリアです。
ナディールの恋心と苦悩が表現されているのでしょうか、素晴らしい曲ですね。
テノールが美声を張り上げる歌ではないので、そちらが好みの方には不満かもしれませんが、これは名曲です。
Roberto Alagna の演奏です。