Ora e per sempre addio sante memorie
清らかな思い出は遠いかなたに

< オペラのアリア

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『Ora e per sempre addio sante memorie 清らかな思い出は遠いかなたに』は1887年に初演されたジュゼッペ・ヴェルディのオペラ『Otello オテロ』の中のアリアです。

オペラ『オテロ』

キプロスの総督オテロと妻のデズデーモナ、オテロにより副官に任命されたカッシオ 、オテロとカッシオを妬む旗手のイヤーゴは二人を陥れようと画策し、カッシオに酒を無理強いします。

アリア『清らかな思い出は遠いかなたに』

第二幕、イヤーゴに無理強いされた酒のせいで降格を命じられたカッシオに、デズデーモナにとりなしを頼むようにイヤーゴが提案します。
一方でイヤーゴは、カッシオとデズデーモナが不倫関係にあるという嘘をオテロにほのめかし、次第に疑念を膨らませたオテロがその怒りを歌います。

作曲

作曲者はイタリアの作曲家、ジュゼッペ・ヴェルディ(Giuseppe Fortunino Francesco Verdi, 1813–1901)です。
ヴェルディはオペラ王の異名を持ち、『ナブッコ』『リゴレット』『椿姫』『アイーダ』などの名作を残しています。

オペラ『オテロ』はシェイクスピアの悲劇『Othello オセロー』に基いてオペラ化したもので、同名のオペラ『Otello, ossia Il moro di Venezia』がロッシーニにより1816年に発表されていました。

台本

台本はイタリアの台本作家、作曲家、詩人、評論家のアリーゴ・ボーイト(Arrigo Boito, 本名:Enrico Giuseppe Giovanni Boito, 1842–1918)により書かれました。

歌詞(イタリア語)

Ora e per sempre addio sante memorie,
addio, sublimi incanti del pensier!
Addio schiere fulgenti, addio vittorie,
dardi volanti e volanti corsier!
Addio, vessillo trionfale e pio,
e diane squillanti in sul mattin!
Clamori e canti di battaglia, addio!
Della gloria d'Otello è questo il fin.

管理人コメント

怒りと共に自身の栄光の終わりを歌うアリアです。
アリアはレチタティーヴォの後1分10秒過ぎから始まります。

YouTube 動画

Roberto Alagna の演奏です。