Pour tant d'amour
溢れんばかりの愛に

< オペラのアリア

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概要

『Pour tant d'amour 溢れんばかりの愛に』は1840年に初演されたガエターノ・ドニゼッティのオペラ『ラ・ファヴォリート  La Favorite』の中のアリアです。

オペラ『ラ・ファヴォリート』

1340年のカスティリア王国、見習い修道士のフェルナンが名も知らぬ女性に恋をしてしまい、その事を修道院の院長に告白して、修道院を去りたいと願います。
院長はフェルナンを諭しますが彼の考えは変わらず、ついに院長は彼を追い出しますが、より賢明な人間となって彼が戻ってくることを予言します。
修道院を出たフェルナンは、その女性レオノールを見つけて再会を果たします。
実はレオノールは王アルフォンスの愛妾なのですが、レオノールはそのことを言い出せません。

アリア『溢れんばかりの愛に』

レオノールの勧めで軍隊に入ったフェルナンは戦争で功績をあげ、王アルフォンスの信頼を得ます。
第三幕 宮廷の大広間、王アルフォンスから褒美に何が欲しいかと聞かれたフェルナンは、王とレオノールの関係を知らぬままにレオノールと結婚したいと申し出ます。
これを聞いた王アルフォンスが、驚きながらも、愛妾を手放すことで自身の保身をはかって歌います。

作曲

作曲者はイタリアのロマン派の作曲家、ガエターノ・ドニゼッティ(Domenico Gaetano Maria Donizetti, 1797–1848)です。
ドニゼッティは70曲近くのオペラを残した、19世紀前半のイタリアを代表するオペラ作曲家です。

台本

台本はフランスの作家、劇作家、劇場支配人のアルフォンス・ロワイエ(Alphonse Royer, 1803–1875)と、ベルギーの劇作家、台本作家、オペラ台本の翻訳者、オペラ演出家のギュスターヴ・ヴァエス(Jean-Nicolas-Gustave Van Nieuwen-Huysen, 1812–1862)により書かれました。

歌詞(フランス語)

LE ROI:
Pour tant d'amour ne soyez pas ingrate,
lorsqu'il n'aura que vous pour seul bonheur,
quand d'être aimé pour toujours il se flatte,
ne le chassez jamais de votre cour.

LÉONOR et FERNAND:
Est-ce une erreur, est-ce un songe qui flatte
l'illusion que caresse mon cour?

LE ROI:
Que dans une heure un serment vous enchaîne
à l'autel.

FERNAND:
O mon prince, à genoux
laissez-moi vous bénir... tout mon sang est à vous!

LE ROI:
bas, à Léonor
Et vos serments pour lui, vous les tiendrez sans peine.
Vous vouliez me tromper en courtisane, et moi...
Léonor, je me venge en roi.

管理人コメント

愛憎劇のアリアですね。
身の保身を考えながら威厳を見せる王、素直に喜び感謝するフェルナン、王の真意が分からずに疑心暗鬼のレオノール、という感じでしょうか。

YouTube 動画

Manuel Lanza の演奏です。