Questa o quella
あれかこれか

< オペラのアリア

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『Questa o quella あれかこれか』は1851年に初演されたジュゼッペ・ヴェルディのオペラ『Rigoletto リゴレット』の中のアリアです。
オペラ『リゴレット』は、女好きで特に廷臣の女性を寝取るのが好きだと語るマントヴァ公爵と、寝取られた男たちを嘲笑する宮廷道化師のせむし男リゴレットが、二人を恨む老モンテローネ伯爵から呪いをかけられる物語です。

アリア『あれかこれか』は、マントヴァ公爵ができるだけ多くの女性と快楽を謳歌し、特に廷臣たちの女性を寝取るのが好きだと歌います。

作曲

作曲者はイタリアの作曲家、ジュゼッペ・ヴェルディ(Giuseppe Fortunino Francesco Verdi, 1813–1901)です。
ヴェルディはオペラ王の異名を持ち、『ナブッコ』『リゴレット』『椿姫』『アイーダ』などの名作を残しています。

台本

台本はイタリアのオペラ台本作家フランチェスコ・マリア・ピアーヴェ(Francesco Maria Piave, 1810–1876)により書かれました。

歌詞(イタリア語)

Questa o quella per me pari sono
A quant'altre d'intorno mi vedo;
Del mio core l'impero non cedo
Meglio ad una che ad altra beltà.
La costoro avvenenza è qual dono
Di che il fato ne infiora la vita;
S'oggi questa mi torna gradita
Forse un'altra doman lo sarà.

La costanza, tiranna del core,
Detestiamo qual morbo crudele.
Sol chi vuole si serbi fedele;
Non v'è amor se non v'è libertà.
De' mariti il geloso furore,
Degli amanti le smanie derido;
Anco d'Argo i cent'occhi disfido
Se mi punge una qualche beltà.

日本語訳

あれかこれか
私の周りの女たちは皆、私にとっては同じことだ
こちらの美人にもあちらの美人にも
私の心は支配させない
彼女たちの愛らしさは
人生を花で飾るための、神からの恵み
今日この女性が気に入れば
明日には他の女性が気に入るだろう

心の暴君である節操を
残酷な伝染病のように憎悪する
貞節を守りたい人たちだけで十分だ
自由がないのなら愛もない
亭主のやきもちの逆上や
恋人のいらだちなど嘲笑してやる
百の目を持つアルゴスさえも
美女たちが目に留まれば、私は挑戦する

管理人コメント

軽快でとても楽しいアリアです。
歌詞の内容は、それはもう酷いものですが、これだけ軽快に歌われると憎めないものでしょうか。
マントヴァ公爵は子供のように無邪気な人なのかもしれません。

YouTube 動画

Charles Styles の演奏です。