Signore, ascolta! お聞き下さい、王子様

< オペラのアリア

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『Signore, ascolta! お聞き下さい、王子様』は1926年に初演されたジャコモ・プッチーニのオペラ『Turandot トゥーランドット』の中のアリアです。
『トゥーランドット』は中国を舞台にしたオペラで、3つの謎を解くことができればトゥーランドット姫と結婚できるが、失敗すると処刑というテストにカラフ王子が挑む話から始まります。

アリア『お聞き下さい、王子様』は、カラフの父でかつての王ティムールと共に亡命生活をおくる召使のリューが、密かに恋心を抱くカラフに向かって歌います。
トゥーランドットとの結婚のためにテストを受けようとするカラフに、命を危険にさらさないようにと懇願します。
この後にカラフによるアリア『Non piangere, Liù 泣くなリューよ』が続きます。

作曲

作曲者はイタリアの作曲家、ジャコモ・プッチーニ(Giacomo Puccini, 1858–1924)です。
彼は主にオペラの作曲家として知られ、『ラ・ボエーム』『トスカ』『蝶々夫人』『トゥーランドット』など、最も頻繁に上演され録音されている名作オペラを残しています。
またプッチーニはオペラ『トゥーランドット』を完成させることなく他界、後を継いで作曲したのはイタリアの作曲家でピアニストのフランコ・アルファーノ(Franco Alfano, 1875–1954)です。

台本

台本はイタリアの台本作家で劇作家、音楽評論家のジュゼッペ・アダミ(Giuseppe Adami, 1878–1946)と、イタリアのジャーナリスト、劇作家、作家、演劇評論家のレナート・シモーニ(Renato Simoni, 1875–1952)の二人によって書かれました。

歌詞(イタリア語)

Signore, ascolta! Deh!, signore, ascolta!
Liù non regge più!
Si spezza il cuore!
Ahimè, quanto cammino
col tuo nome nell'anima
col nome tuo sulle labbra!
Ma se il tuo destino,
doman, sarà deciso,
noi morrem sulla strada dell'esilio.
Ei perderà suo figlio...
io l'ombra d'un sorriso!
Liù non regge più!
ha pietà!

管理人コメント

美しくて悲しいアリアですね。
『トゥーランドット』の中でとても重要な登場人物のリュー、このアリアは彼女の美しい心をそのままに表現したような素晴らしい曲です。
カラフのアリア『Non piangere, Liù 泣くなリューよ』とセットで聴いて頂きたいです。

YouTube 動画

Darija Auguštan の演奏です。