Vesti la giubba 衣装をつけろ

< オペラのアリア

写真

『Vesti la giubba 衣装をつけろ』は1892年に初演されたルッジェロ・レオンカヴァッロのオペラ『Pagliacci 道化師』の中のアリアです。
オペラ『道化師』は、旅回りの一座の座長カニオとその妻ネッダを中心とした物語りです。
『衣装をつけろ』はカニオのアリアで、妻ネッダの浮気が発覚して苦悩するカニオが、それでも芝居の為の準備を始めて「衣装を着けろ、白粉を塗れ」と自らに歌いかけます。

作曲

作曲者はイタリアのオペラ作曲家、台本作家のルッジェロ・レオンカヴァッロ(Ruggero Leoncavallo, 1857–1919)です。
彼の代表作がオペラ『道化師』です。

台本

台本もルッジェロ・レオンカヴァッロにより書かれました。

歌詞(イタリア語)

Recitar! Mentre preso dal delirio,
non so più quel che dico,
e quel che faccio!
Eppur è d'uopo, sforzati!
Bah! Sei tu forse un uom?
Tu se' Pagliaccio!

Vesti la giubba e la faccia infarina.
La gente paga, e rider vuole qua.
E se Arlecchin t'invola Colombina,
ridi, Pagliaccio, e ognun applaudirà!
Tramuta in lazzi lo spasmo ed il pianto
in una smorfia il singhiozzo e 'l dolor, Ah!

Ridi, Pagliaccio,
sul tuo amore infranto!
Ridi del duol, che t'avvelena il cor!

日本語訳

芝居をするんだ! 錯乱状態の中では
自分が何を言っているのか
何をしているのか、もう分からない!
それでも、無理やりやるしかない!
ああ! それでもお前は人間か?
お前は道化師だ!

衣装をつけろ、白粉を塗れ
人々は金を払って、ここで笑いたいんだ。
もしアルレッキーノがコロンビーナを掠め取っても
笑え道化師よ、そうすれば皆が拍手喝采だ!
苦痛と悲嘆を冗談に
すすり泣きと苦悩を作り笑いに変えろ、ああ!

笑え、道化師
お前の砕け散った愛に!
笑え、お前の心を毒するその苦悩に!

管理人コメント

怒りや悲しみを抑えて白粉を顔に塗る道化師のカニオ、震える声の印象が強すぎて虜になってしまうアリアです。
情感たっぷりに歌う、歌手の力の見せ場ですね。

YouTube 動画

Roberto Alagna の演奏です。